【DRAGON ART CALENDAR】2008年8月
アートカレンダー 2008年8月
注目の展覧会情報 「フェルメール展」「レオナール・フジタ展」「舟越桂 夏の邸宅」「ジュリアン・オピー」「村野藤吾 建築とインテリア」など10の展覧会を紹介
【上野】東京都美術館●フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち 12月14日まで
http://www.tbs.co.jp/vermeer/jpn/index-j.html
17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメールは、現存する作品が30数点というその希少性から、近年、日本での注目度が高まっている。独特な光の質感、フェルメール・ブルーと言われる深みのある青を中心とした卓越した色遣い。今回の展覧会は初公開作品を含む7点が出品され、過去最多の来日となる。また、今回は、合わせてフェルメールが生まれ育ったデルフトの画家たちを紹介。オランダ絵画の黄金期を築いた巨匠たちの作品が集結する。
【札幌】北海道立近代美術館●レオナール・フジタ展 9月4日まで(9月15日から来年6月7日まで、宇都宮、東京、福岡、仙台を巡回)
http://www.leonardfoujita.jp/(レオナール・フジタ展公式サイト)
日本人でありながら、フランス人レオナール・フジタとしてその生涯を終えた藤田嗣治。1929年に日本で公開されて以後行方不明になっていた、彼の”幻の作品”が、1992年、フランス・オルリー空港近くの倉庫で発見された。縦横3メートルの大作4点はアトリエの建物とともにフランス・エソンヌ県の所蔵となり、6年をかけて本格的な修復作業が行われた。今回の展覧会では、このすべての大作が初公開されるほか、世界初公開となるパリ日本館壁画の下絵となったデッサン1点、「すばらしき乳白色」と世界が絶賛した裸婦群などを展示。また、アトリエ・フジタに残された生活資料や作品や、キリスト教改宗後、「レオナール・フジタ」として生涯を賭けて挑んだ、ランスの「平和の聖母礼拝堂」とそのフレスコ壁画の習作群など、これまで見ることのできなかった作品が一堂に会し、これまでにない規模で、藤田嗣治の実像に迫る。
【目黒】東京都庭園美術館●舟越桂 夏の邸宅 9月23日まで
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/funakosi/index.html
木彫彩色の人物像を手がける人気作家、舟越桂は近年、謎めいた両性具有のスフィンクス像のシリーズを制作し、新たな領域を切りひらこうとしている。今回はこれまでの代表的な作品群と、新作を含むスフィンクス・シリーズ、さらに版画とドローイングを展示。庭園美術館のアール・デコ様式の空間と、舟越の作品がどのような融合を見せるか。その共鳴を味わうのも楽しみな展覧会だ。
【水戸】水戸芸術館 現代美術ギャラリー●ジュリアン・オピー 10月5日まで
http://www.arttowermito.or.jp/art/modules/tinyd0/index.php?id=1
イギリスを代表する現代美術作家・ジュリアン・オピー(1958-)のアジア初の大型個展。電通本社ビル社屋のパブリック・アートで知られるオピーは歌麿や広重など浮世絵版画のコレクターであり、近年は浮世絵の構図や色彩感覚を取り入れ、コンピュータやLEDといった現代のツールを使って表現している。今回は人物や風景をテーマにした作品から、立体、映像作品など70点を展示。ポップでダイナミックななかに繊細さが光るオピーの世界を堪能しよう。
【汐留】松下電工汐留ミュージアム●村野藤吾 建築とインテリア 10月26日まで
http://www.mew.co.jp/corp/museum/exhibition/08/080802/
日本生命日比谷ビルや広島市の平和記念聖堂などで知られる建築家・村野藤吾(1891-1984)は、戦前の先駆的なモダン・デザインからはじまり、大胆な造形と繊細な表現で建築界に大きな足跡を残した。この展覧会では、彼の美意識や信念が凝縮しているインテリア空間に注目。深く考え抜かれたディテールと、職人たちの細やかな手仕事によってつくり出された魅力的な約20の空間を、図面、写真、模型、家具などからよみがえらせる。また初の試みとして、戦争で消えた客船のインテリアを3DCG映像によって再現。さらにスケッチ帳や日記、記録写真、建築経済に関する研究資料から、活動と思考を紹介する。
【八王子】八王子市夢美術館●タツノコプロの世界展 9月15日まで
http://www.yumebi.com/
『科学忍者隊ガッチャマン』や『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』『ハクション大魔王』『昆虫物語みなしごハッチ』などのアニメーションを世に送り出してきたアニメ制作集団・タツノコプロ。アクション・ヒーローものからコメディまでさまざまなタイプの作品を世に送り出し、幅広い年齢層の人気を獲得、世代を越えて愛されている。原画のほか、セル画、設定画、スケッチなど約300点の貴重な資料を公開する。
【日本橋】三井記念美術館●NIPPONの夏 応挙・歌麿・北斎から「きもの」まで 9月15日まで
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_01.html
「美術の遊びとこころ」シリーズの3回目は、「夏」に焦点を当て、江戸時代の朝から日盛り、夕暮れ、夜という時間を追いながら、祭りや花火、水辺の風景、蛍狩など夏の情景を表現した約100点の美術品、工芸品を紹介。浮世絵などのほか、涼しげなガラスの器や、麻や呂といった薄手の着物なども展示され、暑い夏を過ごす先人たちの知恵や工夫をかいま見ることのできる構成になっている。
【原宿】ラフォーレミュージアム原宿●BEAUTIFUL LOSERS&LIGHTING BOLTS EXHIBITION 8月16日まで
http://www.beautiful-losers.jp/index.html(映画公式サイト)
90年代アメリカのストリート・カルチャーをテーマにしたドキュメンタリー映画「ビューティフル・ルーザーズ」と連動した展覧会。バリー・マッギー、ハーモニー・コリン、マイク・ミルズ、シェパード・ヘイリーなど、映画に登場するアーティストの作品を紹介する。
【六本木】21_21 DESIGN SIGHT●地球文字探検家 浅葉克己ディレクション 「祈りの痕跡。」展 9月23日まで
http://www.2121designsight.jp/schedule/inori/outline.html
世界の文字研究をライフワークにしているデザイナー・浅葉克己のディレクションによる展覧会。絵画や写真、版画、書、陶芸などさまざまなジャンルで活躍するクリエイターによる作品で、文字から広がるコミュニケーションを考える。
【新潟】新潟市新津美術館●あべ弘士と旭山動物園展 8月31日まで
http://www.city.niigata.jp/info/naf/007tenji/01H20-jigyou/03abe/abe.html
「行動展示」で動物たちの生き生きとした表情を見せ、全国から観光客を集める人気スポット、旭山動物園。絵本作家のあべ弘士は、1996年に退職するまでの25年間、飼育係として勤務してきた。その作品には、動物との交流から生まれた表現が息づいている。今回は、初期からの絵本原画約170点と、描き下ろし作品『ホッキョクグマの親子 星振る夜に』を展示。「動物への恩返し」と作家が語る世界が広がる。
text by Noriko Tsuchiya

