【DRAGON ART CALENDAR】9月〜10月
さあ、何を見に行く?
アートカレンダー 9/20〜10/19
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【上野】国立西洋美術館●ムンク展 10月6日〜2008年1月6日
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/munch/index.html
これまでにも何度も日本で回顧展が開かれてきたノルウェーの画家、エドヴァルド・ムンク。愛と死、喜びと絶望といった「人間の魂の叫び」をテーマとした作品はなじみ深く、また人気が高い。彼は自らが描いた作品のなかでも、中心的なものに“生命のフリーズ”というタイトルをつけ、「全体として生命のありさまを示すような一連の装飾的な絵画として考えられたものである」という言葉を残した。今回は、この「装飾」性にスポットをあてる世界でも初めての内容となる。オスロ市立ムンク美術館所蔵作をはじめとする代表作108点で、ムンクが試みた“装飾プロジェクト”を紹介する。
【上野】東京国立博物館●大徳川展 10月10日〜12月2日
http://www.daitokugawa.com/#
徳川将軍家、尾張・紀伊・水戸の徳川御三家と、久能山・日光・尾張・紀州・水戸などの東照宮に伝えられてきた門外不出の至宝、約300点が集結。「将軍の威光」「格式の美」「姫君のみやび」という3つのテーマから、1603年から260年もの栄華が続いた江戸時代を解剖する。「将軍の威光」では、武将の象徴である武器武具、家康が愛用した品々、家康を神格化した東照宮御影、さらには朝廷や諸外国との交流を伝える歴史資料など徳川家に伝わる品々を紹介。「格式の美」では、名物茶道具や絢爛豪華な能装束、絵画・書跡で、武家の洗練された美意識にせまる。天下一とも称えられた大名物の肩衝茶入「初花」「新田」が、史上初めて同時公開されるほか、王朝絵画の至宝「源氏物語絵巻」も出品される。「姫君のみやび」では、「国宝初音蒔絵調度」に代表される華麗な婚礼調度と絢爛たる衣装など、工芸の傑作が並ぶ。
【六本木】国立新美術館●フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展 9月26日から12月17
http://milkmaid.jp/
17世紀オランダ黄金時代に風俗画家として活躍したヨハネス・フェルメール(1632-1675年)の、現存する30数点のうち傑作中の傑作として特に評価の高い《牛乳を注ぐ女》が日本で初めて公開されるほか、アムステルダム国立美術館のオランダ美術コレクションから、油彩画、水彩画、版画、工芸品の計116点で、オランダにおける風俗画の多様な展開を紹介。リュートなどの古楽器なども展示され、オランダ風俗画を知る絶好の機会となりそうだ。
【名古屋】名古屋ボストン美術館●レンブラント版画展 12月9日まで
http://www.nagoya-boston.or.jp/data/a01_01.html
光と闇を巧みに描いた17世紀オランダの画家レンブラントは、肖像画をはじめとする油彩画で知られるが、微妙な濃淡の変化や繊細な質感の表現によって、銅版画でも高い名声を得た。アメリカ・ボストン美術館は、創立以来100年余りにわたりレンブラントの版画を収集しており、この展覧会では銅版画の最高傑作とされる《100フルデン版画》などレンブラントの版画117点と銅版(原版)1点に加え、マンテーニャ、デューラーらの作品13点を加えた計131点を公開する。
【三鷹】三鷹市美術ギャラリー●怪獣と美術―成田亨の造形美術とその後の怪獣美術 10月21日まで 11月、足利に巡回
http://mitaka.jpn.org/calender/gallery/
誰も見たことのない怪獣の姿形を、誰も考えた事のないデザインで表現しようと試み、日本独自の怪獣デザインの礎を築いた成田亨(なりたとおる・1929−2002)の功績をたどる展覧会。
1954年、武蔵野美術学校研究科に進んだ成田は、彫刻の制作を続けながら、東宝映画で撮影中の『ゴジラ』でのアルバイトをきっかけに、撮影所で造形や美術の仕事に携わるように。1965年から『ウルトラQ』の特撮美術に加わり、初めて怪獣デザインを手掛け、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』では個性的かつ美しい怪獣を誕生させた。自然界から得たヒントをもとに複数の要素を組み合わせて創り出したフォルムや、抽象化することで生み出された特異な造形美は、のちの怪獣デザインに大きな影響を与えた。
この展覧会では、成田の作品だけでなく、成田亨が描いた怪獣を造形化した高山良策(1917−82)、さらに成田の後を継いで『ウルトラセブン』の怪獣デザインを手掛け第二次怪獣ブームを支えた池谷仙克(1940−)、今日の怪獣造形の第一人者である原口智生(1960−)の作品も紹介される。
【用賀】世田谷美術館●福原信三と美術と資生堂?リッチで、スマートでモダンで 11月4日まで
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
資生堂の創業者、福原有信の三男として生まれた福原信三(1883-1948)は、資生堂の経営者としての顔を持つ一方、写真家として活躍、写真芸術社をおこし、『写真芸術』を発刊、1919年に開設した資生堂ギャラリーで積極的に写真の展覧会を開いた。また、当時のアマチュア写真家たちを代表する「日本写真会」の会長も務めた。資生堂の経営では、広告宣伝の重要性を欧米での遊学経験から認識し、1916年に意匠部を新設し、企業イメージを打ち立てていく。この展覧会では、「生活の中の美」を追い求めた福原信三を紹介しながら、文化人と美術、美術と社会の関係を検証していく。
【汐留】松下電工 汐留ミュージアム●生誕120年 バーナード・リーチ?生活をつくる眼と手 11月25日まで
http://www.mew.co.jp/corp/museum/exhibition/07/070901/
20世紀のイギリスを代表する陶芸家、バーナード・リーチ(1887―1979)を、「生活との関わりの中で造形を考え制作に励んだ芸術家」としてとらえ、創作活動を振り返る。
日本に憧れ、来日したリーチは、陶芸との運命的な出会いを果たす。イギリスに戻るまでの約10年間、柳宗悦を中心とする『白樺』同人らと深く交流を持ち、近代における生活造形のありかたについて議論を深め、日常生活との関連の中で芸術をとらえる視点を持つ。
後の民芸運動にもつながる理念は、椅子や棚など家具のデザイン、イギリスのセント・アイヴスで制作した器やタイル、インテリア・デザインなどその後の全ての創作活動につながっていく。
本展では、陶磁器、エッチング、素描、家具など約130点の作品を公開。
リーチが示した理想的生活スタイルを写真や空間での再現を交えて紹介する。
【千葉】千葉市美術館●文承根+八木正 1973−83の仕事
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2007/0923_1/0923_1.html
京都を拠点に活動し、1980年代前半に早世した二人の美術家、文承根(ムン・スングン 1947-82)と八木正(やぎ・ただし 1956-83)の遺作展。
文承根はほぼ独学で美術表現をスタートさせ、1960年代末、世界的に有名な前衛美術集団「具体美術協会」の展覧会に参加。同会解散後は孤高を保ち、独自の表現を追求し続けた。70年代に制作した、色を何層もぬり重ねた水彩画や、街の一瞬の光景を撮影した写真を素材とした版画作品は、近年新たに若い世代の関心を集めている。
一方、八木正は前衛陶芸家・八木一夫と染織作家・高木(八木)敏子の次男として生まれ、京都市立芸術大学在学中の1970年代後半から東京や関西の画廊で主に個展を通じて彫刻作品を発表。一枚の板に別の板をはめ込むような、簡潔なスタイルを特徴とした作品で知られる。
70年代から80年代初頭の日本現代美術の転換期、多大の可能性を含んだ質の高い作品を残した二人の美術家を美術史の中で再評価する試みだ。
【京橋】INAXギャラリー●石はきれい、石は不思議展 11月21日まで 以降、大阪、名古屋を巡回
http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001039.html
日本でも有数の美しい石の宝庫、津軽地方。錦模様の石や、さまざまな色、模様の玉髄が川原や海辺で見つかることで知られ、それらに魅せられた人々の歴史は縄文時代にまでさかのぼるという。
ひとつとして同じものがない神秘的な石の魅力に取り憑かれて拾い集めた達人たちのコレクションを中心に、古来から人々が託してきた石への想いや、石を拾うことの楽しみといった石と人との関わり、その成り立ちなど、さまざまな視点から石の世界を巡る。
【恵比寿】東京都写真美術館●鈴木理策 熊野、雪、桜 10月21日まで
http://www.syabi.com/details/suzuki.html
東京都写真美術館では、国際的に活躍する中堅作家、日本を代表する写真作家をより積極的に紹介する企画をスタートさせた。第1回目として取り上げられたのは鈴木理策(1963〜)。鈴木氏は自らの故郷であり、聖地でもある熊野とその周辺をライフワークとして撮り続けている。今回はこの熊野と、代表作である「桜」、さらに初公開となる「雪」をモチーフとした作品を発表。
日本人にとって普遍的な素材に取り組みながら、独自の表現を追い求める、その活動に注目したい。
【有楽町】出光美術館●
・センガイ・SENGAI?―禅画にあそぶ?― 10月28日まで
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
「博多の
さん」と今でも親しみ愛されている、日本最古の禅寺の住職だった江戸時代の僧侶、
(1750―1837)。「画無法(決まった法などない)」の精神にもとづいた自由奔放な禅画を多く残した。斬新な表現や大胆なデフォルメはユーモアに満ち、「楽しくて、かわいい」と感じる不思議な魅力がある。
一方、これまで知られることのなかった
の後半生の暮らしぶりが、近年、作品調査から判明。旅好きで九州北部の名所旧跡を踏破し、珍しい石の収集に熱中し、地誌の研究を助け、博物学への関心まで示した趣味人であったという。
の禅画にこめられたメッセージを読み解きながら、実像に迫る展覧会だ。

