【DRAGON ART CALENDAR】7月〜8月
さあ、何を見に行く?
アートカレンダー 7/20〜8/19
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【上野】国立西洋美術館●パルマ イタリア美術、もう一つの都 8月26日まで
イタリア北中部の都市、パルマで16世紀から17世紀にかけて開花したパルマ派による芸術にスポットを当てた展覧会。ふたりの画家、コレッジョとパルミジャーノが活躍し、黄金時代となったルネサンス期から、パルマ領主であったファルネーゼ家の庇護のもと独自の文化が生まれ栄えたバロックの初期まで、約100点の作品で展覧する。
【上野】東京国立博物館平成館●京都五山 禅の文化展 7月31日から9月9日まで
京都五山とは、京都にある禅宗寺院の大寺5つを選んで第一位から五位まで格付けた制度で、中国にその起源がある。時期により変遷があるものの、至徳三年(1386)足利義満が創建したばかりの相国寺を第二位とし、南禅寺を「五山之上」にした時に確定。足利氏は禅宗を支援し、室町時代は禅宗の文化が定着、これが日本文化に大きな影響を与えた。この展覧会では、王朝文化の伝統を持つ保守的な京都が、中国からもたらされた禅宗をどう受け入れたかを、5つの章でたどる。、五山僧の文芸活動や画僧の描いた水墨山水、禅宗寺院に安置された仏像、法会(ほうえ)に用いられた仏画など、中世の禅文化の名品約230件が並ぶ。寺外初公開となる相国寺の本尊像をはじめ、今回の展覧会を機に新たに行われた調査の成果が紹介されるのも見逃せない。
【上野】東京藝術大学大学美術館●金刀比羅宮 書院の美 応挙、若冲、岸岱 9月9日まで
http://www.asahi.com/konpira/index.html
「こんぴらさん」の愛称で親しまれている香川県琴平町の金刀比羅宮は、丸山応挙や伊藤若冲、岸岱らによる障壁画をはじめ、数多くの重要文化財を有し、全国から多くの参拝者を集めている。今回は襖絵など約130面を美術館に移動して、表書院、通常は非公開の奥書院の空間をできる限り再現。また奉納された絵馬、船の模型なども展示し、美の殿堂である金刀比羅宮の魅力を伝える。
金刀比羅宮、三重県立美術館を巡回
【用賀】世田谷美術館●青山二郎の眼 8月19日まで
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html
希代の目利きとしてその名を知られる青山二郎(1901〜1979)。10代半ばから審美眼を発揮し、柳宗悦の民藝運動の初期を支え、日本民藝美術館の設立に加わり、26歳のときには建築家で横河グループ創業者・横河民輔氏の中国陶磁の膨大なコレクション図録の作成を委託され、5年の月日をかけて完成させた。この展覧会では、横河コレクションや独自に見いだした朝鮮や日本の古陶磁の名品を展示。さらに青山と同時代に活躍し交流のあった洋画家の梅原龍三郎、陶芸家の浜田庄司、北大路魯山人、加藤唐九郎らの作品を一堂に集め、同時代に対する青山の「眼」を検証する。また、装丁家としての仕事も紹介しながら、青山二郎の「美」の全体像をさぐる。
【大阪】大阪市立東洋陶磁美術館●美の求道者・安宅映一の眼 9月30日まで
http://www.moco.or.jp/jp/exhi/exhi_1/index_f.html
かつての安宅産業株式会社が収集した、韓国・中国を主体とする東洋陶磁のコレクション、安宅コレクションは、質量ともに世界第一級を誇る。この収集の中心を担ったのが、元取締役会長・安宅英一(1901-94)である。彼は美術だけでなく音楽に造詣が深く、戦後日本の音楽界でパトロンとしてもさまざまな功績を残している。この展覧会では約200点の出品作で、コレクション形成の変遷をたどりながら、藝術的センスに恵まれた安宅の「眼」「好み」を感じる内容になっている。
10月以降、東京、三井記念美術館、福岡市美術館、金沢21世紀美術館を巡回。
〈feature 3〉新たな視点でみる、ルオー、そしてルドン
【汐留】松下電工 汐留ミュージアム●ルオーとグロテスク 8月19日まで
http://www.mew.co.jp/corp/museum/exhibition/07/070526/
出光美術館の協力のもと、ルオーの作品を「グロテスク」という言葉になぞらえて紹介している。地下室で生まれた自らを「カタコンベの画家」と呼んだルオー。イタリア語のグロッタ(洞窟)に由来するグロテスクという言葉もまた、ルオーと親密な関係にあるといえよう。この展覧会では「滑稽と恐怖」「善と悪」「美と醜」「聖と俗」という4つのテーマを設定。相反する感情を造形化し、戯画化した作品から、「グロテスク」の様相にせまる。また、ルオーが希求してやまなかった「色、形、ハーモニー」についても焦点を当てている。
【渋谷】Bunkamuraザ・ミュージアム●ルドンの黒 7月28日から8月26日まで
http://www.bunkamura.co.jp/shokai/museum/lineup/07_redon/
フランス象徴主義の代表的な画家オディロン・ルドン(1840−1916)。生まれてまもなく里子に出され、殺風景な荘園のなか、親戚の老夫婦に育てられる。孤独のうちに育まれていった想像力は、自らも「私の黒」と呼んだ、版画世界に結実する。異形のものたちがひしめく世界は、どことなく人々を瞑想に誘うような、不思議な魅力がある。ゴーギャンら当時の若い前衛的な芸術家たちから絶賛された黒の世界を、ルドンの世界的なコレクションを誇る岐阜県美術館が所蔵する版画や木炭画作品を中心に、油彩、パステルなど全200作品で構成する。
【丸亀】丸亀市猪熊弦一郎現代美術館●エルネスト・ネト展
http://web.infoweb.ne.jp/MIMOCA/event3.html#name_1
ブラジルを代表する現代美術家のひとり、エルネスト・ネトの日本で初めての個展。
1950 年代末にブラジルで興った「新具体主義運動」の影響を受けたエルネスト・ネトが重視しているのは、作品と鑑賞者との双方向の関係性である。鑑賞者が実際にその作品の内部に入り直接触れて体感すること……。視覚のみならず、触覚や嗅覚にも訴えかける作品は、身体や空間に対する意識を強く喚起する。また、展示する場所や空間の特性を最大限に活かす作品を制作することで知られ、今回の展覧会でも、会場に合わせて新作のインスタレーションを発表。谷口吉生の設計による建築空間がネトの手によってどのように活かされ、そしていかなる変容を遂げるのかも大きな見どころになっている。
【初台】東京オペラシティアートギャラリー●メルティング・ポイント 7月21日から10月14日まで
http://www.operacity.jp/ag/exh85/
タイトルの「Melting Point」とは〈融点〉のこと。固体が融解し液体化する温度であり、固体と液体が共存する瞬間でもある。この展覧会では”異なるふたつのものが同時に存在する時や場”表現した、3人のアーティストのダイナミックなインスタレーションを紹介。
カラフルな色彩や日常生活に密着したイメージを用いるジム・ランビー(1964年
スコットランド生まれ)、日本の伝統的な技法や素材を使い、静謐な世界を展開する渋谷清道(1970年
日本生まれ)、布や香辛料といった素材で、ゆるやかなフォルムと柔らかな感触、香りなどで五感をゆさぶる作品を発表しているエルネスト・ネト(1964年
ブラジル生まれ)。観客は展示空間に足を踏み入れたとたん、それぞれの作品の”内部”へと誘われ、作品と対話し、未知の感覚に包まれるに違いない。
【日本橋】三井記念美術館●旅―美術の遊びとこころ 前期8月19日まで 後期 8月23日〜9月30日
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_01.html
三井記念美術館が夏に開催している「美術の遊びとこころ」シリーズ。今回のテーマは「旅」。先人が「旅」のなかで培ってきた日本の文化と「旅」に寄せてきたさまざまな思いを、「小さな旅」、「霊場と名所への旅」、「イメージへの旅−詩歌と文芸−」、「鳥の目の旅−上空からの視点−」、「大日本五道中図から海外へ」という5つのテーマに分け、絵画・書跡・工芸品約60点で紹介する。
時宗開祖一遍上人の生涯を描いた絵巻である国宝「一遍聖絵」や、藤原定家が後鳥羽上皇の熊野詣に随行した際記した国宝「熊野御幸記」をはじめ、中世の富士参詣を描く重要文化財「富士曼荼羅図」、歌僧西行の行状を描いた狩野晴川院養信筆「西行物語絵巻」など、名品の数々が並ぶ。
【横浜】BankART 1929●ボルタンスキープレゼンツ 日仏現代美術交流展 8月26日まで
昨年開催された越後妻有トリエンナーレでも圧倒的な存在感を見せたフランスの現代美術家、クリスチャン・ボルタンスキー。彼が発案した日仏交流展が開催される。フランスからは、本人と推薦された気鋭の4作家、日本からはボルタンスキーに師事していた松本春嵩と、松本が選んだ4作家が参加。1929年に建てられた銀行をリノベーションした空間での、ボルタンスキーの新作に期待。
【福岡】福岡市美術館●大竹伸朗展 路上のニュー宇宙 8月26日まで
http://www.fukuoka-art-museum.jp/jb/html/jb01/2007/ohtake/ohtake1.html
昨年東京都現代美術館で開催された大回顧展「全景
1955-2006」では2000点もの作品を展示、5万5000人が来場。愛媛県宇和島を拠点に精力的に活動を続ける画家・大竹伸朗の九州での初個展。
この展覧会では、その作品の幅広さに注目しながら、大竹自身と路上の何物かが遭遇し、彼の手により変容する様子や、彼が遭遇した事物やイメージ同士が互いにぶつかり合い、または静かに寄り添い、「ニュー宇宙」を形成する様子を、過去の展覧会未発表作約170点を含む総数約600点もの絵画、水彩、素描、彫刻などによってたどる。
【松本】長野県信濃美術館●描かれた武士たち 武者絵の世界展 8月26日まで
http://npsam.com/exhibition/2007/07/post_23.php
信州ゆかりの武将である木曽義仲、真田幸村、川中島の戦いにおける上杉謙信、武田信玄、山本勘助の姿を描いた合戦図屏風や錦絵と、山口晃の「四天王立像」や天明屋尚氏のドイツW杯公式ポスターや新作など、現代に息づく武者絵の世界もあわせて紹介し、時代の要求によって形成されていった、ヒーロー像としての武者絵を考察する。また、善光寺本堂再建300年を記念し、謙信・信玄も信仰した、善光寺関連の宝物も展示される。
【宇都宮】宇都宮美術館●北欧モダン デザイン&クラフト 9月2日まで
http://u-moa.jp/jp/exhibition/index02.html
近年、日本で人気が定着している「北欧モダン」のデザインやクラフト。ナチュラルな素材、簡潔なフォルム、あたたかみのあるテイストが多くの人に受け入れられているが、この展覧会では、伝統、機能、表現という3つの視点から、「北欧モダン」を回顧。普遍的でやさしいデザイン、おだやかで心地良いライフ・スタイルのルーツと展開をさぐっていく。
また、これまで日本では言及されることが少なかった工業製品、1970年代後半以降の動向についても、「ハイテク」「子ども」「エコロジー」といった切り口で紹介する。

