ママによるアート 夢は夜開く 山條千穂

Posted on 2月 5, 2008

 「それにしても、いつ、つくっているの?」私の物づくりにおいて、一番多く投げかけられる質問です。

 3人の子を抱える毎日は、結構何かと忙しいものです。
朝の弁当作りから始まって朝食準備に洗濯に幼稚園に送り出した後は、買い物や雑用、気づけば、あっという間にお迎えの時間。午後は帰ってきた子供たちとの時間に追われてしまいます。

そいういうわけで、子供が寝静まってしまった夜にしか、物づくりの時間はとれません。
しかしながら、まだまだ添い寝をしたい幼子もいる身。こどもが寝付くまでと自分に言い聞かせて布団に入れば、一日の疲れがどっと出てしまい、一緒にぐっすりねむってしまうこともしばしば・・・。

そんな日々がしばらく続くと、作れないストレスがふつふつと。そして、作りたい気持ちは、日ごとに積もりに積もっていくのです。

そして、そんな状況の中、子供も何事もなくすやすやと寝てくれたとくれば・・・・
今宵が千載一遇のチャンス!!

アトリエがあるわけでもなく、寝る前にやっと子供たちと片付けたばかりの居間に、またごそごそ手芸材料やミシンを出してきてはのハンドメイドの時間です。
寝室と壁一枚隔てた場所での作業。頼むから起きてこないでよと祈るような気持ち、そんな弱気な気持ちでなく、そう、起きてもらっては絶対困る!とそんな気持ち。

そして、たまりにたまった何か作りたい病のおかげでモチベーション高く、そして今度いつ出来るかわからないという思いで、いやでも物づくりのテンションはあがります。

一刻一刻と睡眠時間が少なくなっていくとわかっていても、後数時間で、また早起きしてのお弁当作りが待っているとわかていても、せっかくのチャンス、物づくりはやめることができません。

完成して気がつけば、夜も白々と明けていく頃。
作品の出来は二の次!完成した!という大きな喜びでいっぱいの完全なる自己満足の世界を味わう幸せな時間も一瞬。そうもしていられません。慌てて、たとえ数時間でもレム睡眠・ノンレム睡眠よ、よろしくとばかりにすやすや眠る子供の布団に滑り込む私。

かくして、また朝の一日がはじまります。子供の登園時に会ったママ友達に「顔色が悪いわね。また昨日ハンドメイドをしていたでしょう。」すっかり見破られてしまう始末。

例えて言えば、鶴の恩返しのつるのように自分の羽をむしりながら、物づくりをしているに違いない私。
しかも加齢も進むお肌のかなり曲がり角にいながら、睡眠不足によるしわやくすみとひきかえに・・・・・。

しかし!そんなことに悩んでいたら、ママのアートは、遠ざかる一方、それでも、やっぱり物づくりをしたい!

また今宵も子供たちがぐっすり眠りについてくれることをてぐすね引いて待ち構え、ママのアートの夢開く、密やかな時間を楽しみにしている私です。

<そんな昨晩の作品>
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ママであっても、girlishな気持ちも、どこかで持ち続けたい。
アンティークレースに革素材など、お気に入りの素材を思いつくままコラージュ風に縫い付けて、バッグを制作しました。
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ママによるア-トについて、私の場合。 山條千穂

Posted on 1月 22, 2008

子供が生まれて以来、ママになってみると、この世の中の景色が違って見えること、自分中心にまわっていた世の中が突然、子供中心に回っていくように感じられるという経験は子をなした母なら必ず味わう出来事だと思います。

抱いた新生児のおっぱいくさいその匂いが、どんなにいとおしい匂いであることか。
おっぱいを飲む新生児のウンチが意外にも、ご飯の炊きあがる時のあの香ばしい匂いにそっくりなこと。
何年も住みながら子を生むまで気づかなかった近所の公園にたわわになっているやまもも。その落ちた実を小さな手でつまんでいる幼子の目の輝きの美しいこと。
そして幼子が、みつけて欲しくない部屋の隅の埃を手につまみながら、美しいものをみつけた時同様、その目を輝かせていること。

いやおうなくやってきた子供目線の世界の始まり・・・。

美しいものから、とんでもないものまで、子を通して日々見せられ、感じさせられ、いろいろなことに敏感になる母の感性。

自分の足で歩み始めたこどもは、公園に落ちている木々を拾い集めて砂に延々と立てて遊ぶことに夢中、そして幼稚園に入れば、毎日のように帰りには手に握られている面白い形の石ころ、家の中でも、ゴミ箱の中から何かをつくるためにごみ箱をひっくり返す、そんなこどもの感性を目の当たりにする毎日。

へぇーーそんなものが・・・。へぇーーそんなふうに・・・。へぇーーそんなに好きなわけ・・・。

子供を喜ばせたい一心で、目を輝かせるおもちゃや絵本って何?素晴らしい環境を整えてやりたいなんてやっきになっていた時期もあったのですが、今では、どんなものを与えられるか、そしてこどもの美術教育なんてお堅いことではなく、子供の心に引っかかったものにのっかって、一緒に面白がって楽しんで・・・そんな毎日の繰り返し。

自分の幼い子供時代を振り返っても、何が一番楽しかったってそれは誰にも邪魔されないひとりの時間で、頭をフル回転して大真面目にいろいろ考えながら遊んだこと。

わが子をみていても然り。

自分の好きなことを、強烈に追求する3人のこども達に囲まれた生活をしているせいでしょうか。
依頼主さんから依頼を受けてその希望に添うように作ることが中心だった私の物づくりも
もっと自分の好きなことを自由に、子供と同じように自分の心を喜ばせるために追求したい!というと気持ちに変わっていきました。
そして今現在、自分の中では小さい頃から大好きな道具であったはさみを使って布を切って縫ったり貼ったりしていくという布絵が、何よりも一番大好きな物づくりなのです。

作っているときは完全に自己満足の世界ですが、拙い作品を目にとめてくれる人がいること、何よりもわが子がその制作過程をみたがり、そしてその出来上がりを喜んで眺めてくれることもおおいなる喜びです。

こんな自己流のアートな楽しみですが、若かりし頃、少しでも仕事として子供の幼児教育に携わった経験がある者として、そして3人の子をなして思い描くのは、いつしか何かこどもの心に届くようなメッセージを布絵や絵本などにして届けたい!という夢です。

アートの世界にどっぷりと活動してきたバリバリのアート系ご出身のママアーティストの方も世の中たくさんいらっしゃることでしょう。
かたやママとなり必然的に手作りをしなくてはならない場面に遭遇し、アートに目覚める方もきっとたくさんいらっしゃることでしょう。

私はあきらかに後者、しかも、首を突っ込みはじめたばかりのひよっこですがこのアートの世界を遅ればせながら、うんとこれからどっぷり味わってみたいと思っているママです。

芸術家の家でなく、身近にアーティストがいたわけではない私が育った環境のですが、日々のくらしのなかで、さいわいにも、幼い頃からアートを感じる心は存在しました。

DRAGON ART CREATOR’S REVIEW創刊の言葉にあります
「美は遠いところにあるのではありません。美は専門家のものでもありません。」

この言葉は、どんなにか今の私を励ましを与え、勇気付けてくれていることでしょう・・・・。

私自身も子供も、この生活の中で、すべての人誰しもが与えられているその人だけの感じ方、表現、感性というすばらしい賜物を大切にしていけたら・・・と何よりも思う毎日なのです。

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