【思考する目】32「悲しい顔」 長島義明

Posted on 11月 9, 2007

ポルトガルのファティマの町で写真を撮っていた時に大きい顔の男性に出会った。
「可笑しいだろう、写真を撮ってもいいよ」
男性は僕のカメラを見て、声をかけて来た。
「誰でも僕の顔を写真に撮りたがるよ、こんな大きい顔はいないものな」
確かに異様に大きい顔をしている。
断る事も出来ず一枚の写真を撮らせてもらった。
しかし、何とも云えない悲しい顔をしている。
おそらく何かの病気なのかも知れないが、この男性は長い事、この大きくなった顔のせいで悩み苦しんだろうと思う。
眉間のしわと目が物語る寂しさ。
当日はマリアが奇跡を起こす日と云われていた。マリア信仰の祭典の日です。
男性は奇跡を起こすマリア像に願いを託すためにやって来たに違いない。
マリア像はかれの願いを聞き入れてくれただろうか。

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Filed Under 【思考する目】

★著者: 長島義明
★自己紹介:日本及び世界の人々、風景を40年以上撮り続けるフリーの写真家。著書にアメリカで出版された「One World One People」 「One World One Child」、「阪神大震災」、がある。 写真展「平和だった頃のアフガニスタン」は日本各地で30回以上開催。アメリカ美術雑誌協会最優秀賞受賞
★記事データ:掲載日 2007/11/9 at 10:48:52
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