【左のポケット】その12「会議、思考する目」 長島義明

Posted on 6月 16, 2007

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「会議に遅れて、あかんやないか。皆を待たして」
「すみません。交通渋滞に巻き込まれて、遅れてしまいました」
「帽子とって、早よ、座り」
「ところで、今日のテーマは何やったかいな」
「思考する目、について。と、なってます」
「ほな、始めましょ」
「だいたい、物を見る事に無関心な人が多すぎる。何も考える事無く、物を見て、考える事もなく過ごしてしまう。そんな人にかぎって、無責任にデタラメな事を話したり、偉そうに分った様な文章を書きよる」
「そうでんな。思考する目を持ってないから、そうなるのと違いまっか。文章だけやおまへんで、そんな人が描く絵や彫刻、それに写真もそうでんな。芸術や、アートや云うて、どうでもええような物ををつくり展覧会を開く人が多いでんな。ほとんど浪費でゴミを増やすばかりや」
「それを取り上げる、商業雑誌の編集人や評論家も思考する目を持ってないのと違うやろか」
「会議中に居眠りしたらあきまへんで、そこの遅れてきたお兄ちゃん」
「人間のあらゆる行為、表現は、見る事、考えるが基本になっているのに、それが分らん人が多すぎる。そう、自分の判断を持ってない」
「思考する目、を持て。云うことでんな」
「そうや。目の前の絵や写真もなにか見る人に語りかけている」
「そこの若いの聞いてるか、また居眠りしてるがな」

Filed Under 【左のポケット】

★著者: 長島義明
★自己紹介:日本及び世界の人々、風景を40年以上撮り続けるフリーの写真家。著書にアメリカで出版された「One World One People」 「One World One Child」、「阪神大震災」、がある。 写真展「平和だった頃のアフガニスタン」は日本各地で30回以上開催。アメリカ美術雑誌協会最優秀賞受賞
★記事データ:掲載日 2007/6/16 at 12:55:19
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