【左のポケット】その2「犬の立ち話」 長島義明

Posted on 5月 26, 2007

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「やぁ、ご主人お久しぶり、長い事お会いしておまへんが、どないしてはりましたん。」
「いや、ちょっと入院してまして—-。」
「そう云うたら、ちょつと顔色悪おまんな。肝臓でっか。」
「それもありまっけど、ポリープが胃に出来ましてな、それ切ってもらいましたんや。」
「大変でんな。最近不景気が長引いて、ストレスも溜まり、胃も肝臓も悪い人多なりましたな。」
「ところで、これからどこかへ、お出かけでっか。」
「へぇ、梅田え行きまんねん。知ってはりまっしゃろ、最近、ハービスの側にブランド物の店がいっぱいあるビルができたん、そこえ行きまんねん。別に買うつもりありまへんねんけど、それから、デパートへ行って、なにか美味しいもん食べよ。おもてまんねん。」
「そら、よろしいな。お一人で——。」
「いや、武田さんの奥さんと——。ひやぁ、待ち合わせの時間に遅れるわ、ほな、失礼します。」
「女て、ええな。なんのストレスも持つとおれへん。長生きしよるはずや。」

Filed Under 【左のポケット】

★著者: 長島義明
★自己紹介:日本及び世界の人々、風景を40年以上撮り続けるフリーの写真家。著書にアメリカで出版された「One World One People」 「One World One Child」、「阪神大震災」、がある。 写真展「平和だった頃のアフガニスタン」は日本各地で30回以上開催。アメリカ美術雑誌協会最優秀賞受賞
★記事データ:掲載日 2007/5/26 at 14:24:34
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